ダブルバックとは、
ペアが2人ともサービスラインより
後ろにポジショニングする陣形です。
後ろにふたりが平行に並ぶので、
後ろ平衡陣とも呼ばれます。
主に、レシーブのときにとる陣形ですが、
味方のサーブが弱いときに
この陣形をとることもあります。
ダブルバックをする理由
なぜそのような守備的な陣形をとるのでしょうか?
ひとつは、味方のリターンが
不安定だったり調子が悪いという理由で
相手のポーチに捕まる可能性が高いときに
ダブルバックの陣形を取ります。
もう一つは、
相手のサーブが速かったり
取りにくかったりする場合です。
相手のサーブのリターンが難しく、
相手にボレーやスマッシュで
攻められる可能性が高いときに
ダブルバックの陣形を取ります。
なぜダブルバックの陣形をとるのかというと、
ボレーやスマッシュをされても
返しやすくするためです。
通常の雁行陣なら、
前衛がサービスライン付近にいるので、
ボレーやスマッシュに反応しにくいです。
仮に返したとしても、
コントロールが難しいでしょう。
当てるだけが精一杯かもしれません。
しかし、ベースライン付近にいれば、
速いボレーやスマッシュも
余裕を持って返すことができます。
相手の嫌なところに返して、
ポイントにつなげることも可能です。
つまり、ダブルバックは、
リターン側の不利な状況をカバーして、
何とかポイントに持っていくための
陣形といえます。
ダブルバックのメリット
では、ダブルバックの陣形には、
どんなメリットがあるのでしょうか?
ひとつは、リターンに余裕ができるということです。
相手の前衛にボレーされても、
味方が返してくれる、
という気持ちの余裕ができます。
前衛にボレーさせないようにしよう、
と思うとかなりプレッシャーですが、
多少甘くなっても大丈夫、
と思えば気が楽になります。
リラックスして、
いいリターンが期待できます。
もう一つは、
スマッシュやボレーで攻められても
考える余裕ができるということです。
サービスライン付近にいると、
ボレー、スマッシュに当てるだけが精一杯です。
しかし、ベースライン付近に
ポジションを下げることで
「どこに打ってやろう?」
と考える余裕ができます。
ロブを打ったり、
ベースライン付近までストロークしたり、
相手のポジションを見ながら
足元に沈めることもできます。
守備的陣形をとることで、
速いボールにも対応できて
余裕を持ってプレーできるのが
ダブルバックのメリットです。
ダブルバックのデメリットは
ダブルバックのデメリットとして、
ドロップショットやアングルボレーに弱い
ということが考えられます。
ふたりともベースラインまで下がっているので、
ネット際のボールに反応しにくいです。
浅いボールに反応して、
やっと追いついても
相手のチャンスボールになる
可能性が高くなります。
そのため、相手の前衛に
返球しないことが重要になります。
前衛に取らせることで、
ドロップショット、アングルボレーなど
簡単に打たれてしまいます。
さらに、ベースライン付近へのボレーもあるので、
両方のショットを警戒する必要があります。
なので、ダブルバックの陣形では、
相手の前衛に返さないことが大切です。
もう一つのデメリットとして、
守りに入りやすいので攻められやすい
ということが考えられます。
ボレーやスマッシュで攻められたとき、
一番返しやすいのはロブです。
しかし、ロブばかり打っていると、
常にスマッシュ対ロブの打ち合いになります。
なんだかんだ言って
スマッシュは威力があるので
次第に不利になります。
それではラリーを続けるほど
不利になっていきます。
なので、早い段階で、
相手の嫌がるコースに打つことが大切です。
例えば、
- 前衛の後ろにロブを打つ、
- 相手の前衛にハイバックボレーを打たせる、
- 相手の後衛のバックハンドを狙う
- 相手が平衡陣なら後衛にローボレーさせる
などが考えられます。
相手の前衛には取らせない、
取らせてもハイバックボレーのような
難しいボレーです。
そして、不利な状況からポイントにつなげるには、
後ろにいるばかりではダメです。
相手の打ちにくいコースをついて
前に詰めていき、
攻撃に転じることが大切です。
まとめ
ダブルバックの陣形とは、
ペアの両方がベースライン付近で
プレーする陣形のことです。
相手が攻撃的で、
雁行陣では対応できないくらい、
サーブやボレーの威力があるときに使います。
前衛がベースラインまで下がることによって、
速いボレーも余裕を持って返すことができます。
サーブが返しにくく、
前衛のポーチに捕まる可能性が高いとき、
この陣形をとる効果があります。
ポーチに捕まっても味方が返してくれる、
ということで気持ちに余裕ができます。
しかし、ただ返すだけでは
攻撃されっぱなしになるので
注意が必要です。
相手の嫌なコースに打って、
チャンスボールを引き出し、
攻撃に転じることが大切です。
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