画像:スマッシュ3月号より引用
カルロス・アルカラスは、
スペインのテニスプレーヤーです。
世界ランキングの自己最高は1位。
現在は、ヤニック・シナーに次いで
2位になっていますが、
21歳にしてメジャーを4勝しています。
しかも、ウィンブルドン、全米、全仏、
とサーフェスの違うメジャーを
すべて勝っているので、
グランドスラムも時間の問題です。
アルカラスは、身長183㎝、74㎏と、
トップ選手の中では、
それほど高身長ではありません。
身長が低いとサーブでコースが狙えず、
不利になりやすいです。
しかし、アルカラスには、
サーブの不利をカバーして余りある
身体能力があります。
注目すべきは、
フォアハンドからの展開です。
こちらが、アルカラスのプレー動画です。
↓
この記事では、カルロス・アルカラスの
プレースタイルについてまとめてみました。
21歳にしてメジャー4勝
カルロスアルカラスは、21歳にして
メジャー大会ですでに4勝しています。
注目すべきは、ハード、芝、クレー、
全てのコートで優勝していること。
グランドスラムを達成した選手で、
最も苦労するのはコートの違いです。
例えば、
フェデラーのようなレジェンド選手でも、
クレーコートではなかなか
優勝できませんでした。
ナダルは、
クレーコートは抜群に強かったけど、
芝やハードコートのような
高速ラリーに対応するのに苦労しました。
しかし、アルカラスのテニスは、
高速でラリーを続けられる、
体力と身体能力を兼ね備えたテニスです。
あと一つの全豪オープンに勝つのも、
時間の問題です。
フォアハンドからの展開が凄い
アルカラスの武器は、
フォアハンドです。
フォアハンドのトップスピンは、
非常に威力があります。
強烈な回転で高く跳ねる、
非常に重たいトップスピンです。
そのため、
相手はトップスピンを打たれると、
ベースラインの後ろの方まで、
下げられてしまいます。
アルカラスは、そこから
ドロップショットを多用します。
相手はコートの後ろに
追いやられているため、
ポイントする確率も高くなります。
並みの脚力の選手なら、
成すすべが無いです。
さらに、
アルカラスのドロップショットは、
フォアハンドが多いため、
フォアに構えられると、
トップスピンなのか、
ドロップショットなのか、
迷うことになります。
ドロップショットと、
トップスピンのギャップが大きいため、
相手はかなり警戒すると思います。
そのため、
相手は動きを一瞬止めなければならず、
対応に遅れます。
ドロップショットと見せかけてスライスショット
アルカラスは、
ドロップショットと見せかけて、
フォアのスライスショットも打ちます。
ドロップショットとスライスは、
全く同じ構えから打つことになるので、
相手はボールがどこにくるのか
わからなくなります。
フォアハンドスライスの構えから、
ドロップショットなのか
スライスでストレートに打つのか
スライスでクロスに打つのか
相手は、
2択、3択の判断を強いられるため、
結局打ってからしか
動くことができません。
このようなショットは、
アマチュアでも真似できると思います。
素早くスライスの構えをして、
ボレーの延長のような打ち方で、
ストロークをしていけばできます。
なるべく早く
スライスの構えを作ることが大切です。
このショットが打てれば、
今よりポイントが取りやすくなるはず。
スライスが浅くならないように
打つ必要がありますが、
興味がある人は試してみてください。
トラップの多用で相手は疲れやすくなる
アルカラスのテニスは、
フォアハンドに見せかけたドロップショット
ドロップショットに見せかけたスライスショット
というように、
トラップショットを多用しています。
このようなショットを入れることで、
相手にはかなりダメージを与えます。
なぜなら、
構えだけではどこにボールがくるのか
わからないからです。
そのため、相手の動きが一瞬遅れ、
対応するのに
ダッシュ力が必要になります。
一打一打で、
必要以上のダッシュを強いられるため、
相手は非常に疲れます。
このようなショットを
2セット、3セット続けられると、
ボディーブローのように効いてきて、
相手のパフォーマンスが落ちてきます。
フォアハンドの構えから、
何種類ものショットが打てることが、
アルカラスの強みです。
驚異的な脚力
アルカラスのテニスは、
コートの隅から隅まで走り、
どんなボールもミスしない、
という相手にとっては
非常に嫌なテニスです。
同じスペインの
ラファエルナダルのテニスを
引き継いでいるようです。
そんなテニスができるのは、
驚異的な脚力があるからです。
普通の選手なら、
振り回されると、
バランスが崩れ、
ミスしやすくなります。
走り回ることで、
打点がずれたり、
スイングが乱れたりするからです。
しかし、アルカラスは、
いくら振り回されても、
ラリーを続けられる。
それが、コートのサーフェスが変わっても
同じように続けられます。
クレーコートなら、
バウンドが吸収されて、
スピードが遅くなるので、
比較的ラリーを続けやすい。
しかし、ハードコートや、
芝コートになると、
バウンドが速くなるため、
続けることが難しくなります。
しかし、アルカラスはどんなコートでも、
同じようにラリーを続けられる。
ある意味、同じスペインの、
ラファエルナダル以上の
逸材かもしれません。
まとめ
この記事では、
カルロス・アルカラスのプレースタイル
についてお伝えしました。
アルカラスの強みは、
フォアハンドからの展開と、
驚異的な脚力です。
彼のフォアハンドのトップスピンが、
重く深く入ってくるため、
そのあとのドロップショットが
決まりやすくなります。
フォアハンドの構えから、
深いトップスピンとドロップショットで、
コースに大きなギャップがあるからです。
フォアハンドの構えをされると、
相手はトップスピンに備えて
後ろに下がる意識が生まれます。
そこで、ドロップショットを打たれると、
なかなか追いつくのが難しくなります。
さらに、アルカラスは、
高速なサーフェスでも、
驚異的な脚力でボールに追いつき、
ラリーを続けることができます。
なので、クレーコートだけでなく、
ハードコートや芝コートでも
対応できます。
クレー、ハード、芝の
すべてのグランドスラムに勝っているのも
うなずけます。
あと一つ勝っていない全豪オープンも、
時間の問題でしょう。
フォアハンドの基礎を学び力強いストロークを身につける