(画像:スマッシュ2023年10月号より引用)
錦織圭選手は、言わずと知れた
日本の男子テニス史上最高のプレーヤーです
これまでの日本人の打ち立てた記録を、
次々と塗り替えています。
その日本人の記録もほとんどが戦前の記録になるので、
現代の日本人の中では断トツの存在といってもいいでしょう。
しかし錦織の体格は決して恵まれているわけでなく、
外国人プレーヤーの中に入ってもかなり小さい方です。
体格の違う相手の中に入っても
ランキング上位を維持している
錦織圭選手のプレースタイルは
我々のプレーでも参考になることがあります。
ライジングショットが最大の特徴
錦織圭選手の最大の特徴はライジングショットで
相手に時間を与えないというところです。
ベースラインからあまり下がらず、
ライジングボールを処理することによってテンポが速くなり
思った以上に相手にプレッシャーを与えています。
例えば、1m前で処理すれば、
相手にとっては2m分早く返球されるわけです。
また、ライジングショットを狙うことにより、
相手の力を利用して打つことができます。
体格的に恵まれない選手でも、
負けないだけのストローク力があるのは
前めに出てラリーをしているからです。
ただし、ライジングショットを狙う場合には
反応を早くしなければいけないという注意点があります。
前でプレーするということは、
それだけ戻ってくる時間も早いということです。
トッププロの威力のあるボールに反応するには
人並外れた反射神経が無いとできません。
また、イレギュラーバウンドに対する処理が難しい、
というデメリットもあります。
弾んでから変化するようなボールは、
ライジングで打つことが難しくなります。
イレギュラーの多いクレーコートや芝コートでは、
自然とミスが増えるのも仕方ないことです。
そんな、一瞬のうちに変化するボールをアジャストして、
きれいに打ち返すのは並大抵の反射神経でないでしょう。
これが、錦織圭選手の強さの秘密といえるでしょう。
ジャンプしながら打つエアケイ
エアケイと言え錦織圭の代名詞
と言われるほど有名です。
しかし、エアケイは決して
必殺技ではありません。
ジャンプしながら打つジャックナイフ打法は、
他の選手でもやっている打ち方です。
なぜ錦織圭の代名詞かというと、
攻撃的な使い方をしているからだと思います。
少しでも早くボールをとらえるために、
バウンドの上がりっぱなを打っています。
そこで、高い打点で打つと力が入らないので、
ジャンプして打っているのです。
つまり、チャンスボールを少しでも早く、
かつベストな打点で打てる打法が
エアケイです。
ジャンプしながら打つことは、
やってみれば意外と簡単にできると思います。
しかし、ジャンプしても
スピードが速くなることはありません。
でも、打つタイミングがとても効果的なので、
エースに結びつくショットになるのだと思います。
相手の意表をつくドロップショット
錦織圭の試合で時折見かけるのが
ドロップショットです。
劣勢の時に効果的にドロップショットを使い、
試合の流れを変えて勝ちきる、
というとても有効なショットです。
錦織圭のドロップショットのいいところは、
普通のストロークを打つ構えから、
ドロップショットを打つところです。
相手はストロークが来るものと思い、
ベースラインの後ろにいるところで、
ドロップショットを打つので、
決まりやすくなります。
ドロップショットが1発決まると、
相手はラリー中にもドロップショットを
警戒するようになります。
そして、足が止まり
他のショットにも影響します。
ベースラインからのドロップショットは
タッチを出すのが難しいショットです。
しかし、試合で相手の
意表をつくようなドロップショットは
練習する価値があると思います。
動画をチェック
それでは、錦織圭選手のプレーを動画で見てみましょう。
チャンスボールになった次の瞬間には
構えができているのがこの動画でもわかると思います。
その他、ラリー中でもしっかり構えて打てているときは
ゲームを支配できています。
相手からみたら、しっかり構えて打たれると、
コースがわからず足が止まってしまうのです。
錦織圭選手のプレーを真似るとすれば
ここの部分です。
フォアもバックも肩を入れてしっかり構えることで
相手はどちらに来るかわからず動きが止まってしまいます。
また、できるだけ前でラリーすることで
相手の時間を与えず有利にゲームを進めることができます。
相手のボールに威力がある場合は
なかなか難しいかもしれません。
しかし、シコラータイプのように
自分から打ってこない相手には有効です。
参考
シコラー対策のコツ
まとめ
錦織圭のプレースタイルは、
相手の意表をつくショットが
たくさんあるということです。
例えば、
- 逆サイドに打つ構えからクロスに打つ、
- ストロークの構えからドロップショット
など、同じ構えからいろいろなショットが打てるので、
相手が迷って足が止まってしまいます。
このような打ち方ができるのは、
素早く構えられるからです。
早いテンポのライジングショットで、
どんなショットが打たれるか、
相手は打つまでわかりません。
このようなショットの引き出しを
たくさん持っているのが
錦織圭のプレースタイルの特徴です。
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